幼稚園受験で大事な二つのこと

エルメスに憧れながらユニクロも着こなすプチブル奥様雑誌でおなじみの「VERY」にて、三十代のフォーマルマナーみたいなすごく使えそうな特集をしていたので、豆絞りをほっかむりし腰みのをつけてママ友さんたちにバレないよう立ち読みしていたら

「三十代は肌を出さないのもマナー」とか「ハリのある素材でクラス感をアピール」とか、しぼんだ身体を景気よく見せる実用的なアドバイスや3万円台ですべて揃う喪服ブランドとか、えぐいながらも超使える情報ばかりで、さすが光文社〜☆という編集スタイル。MOREなどがおしゃれなイラストを使って白黒ページでそんなのネットで探せるわ!みたいなとおりいっぺんの情報しか載せてないのとはやはり大違いです。

そして、こんな一文が……。

  • 「お通夜やお葬式では必要以上のおしゃべりを慎みましょう」

この年になってこんなことを雑誌にアドバイスされるなんて……しかし耳が痛い耳と心が…。

そういえば昨年、幼稚園受験ぽいものをしました。お断りしておくと、附属の園とかではないんだけど、高層マンションのおかげでナチュラルに入園に3倍ほどの倍率がつく一般の園です。

「VERY」じゃないけど、わが子のために我を忘れた脂の乗り切ったおばちゃんたちが火花を散らす戦いにおいて、一般的な会社の常識とは大きく違うと思った大事なこと2点をご紹介したいと思います。

  1. 「口数少なめの術」を忘れない

売れっ子の女優さんは口数が少ないよね。嫌な仕事はマネージャーに断ってもらい、いくつになっても口数が少なく美人という設定の役をします。それが見よいからです。吉永小百合がたとえブラジル帰りの福井訛りの京都人を演じようとも、「あらそう」とかでいいから演技力に味噌がつくことなく美人役を演じられ続けるのは口数少な目の術のおかげ。あとツイッターやブログとかもしません。

ところで会社などでは、上司などに世間話でもなんでも意見を聞かれたとき、1ある意見を5くらいに膨らませて返していくのを求められますが、幼稚園などでは逆。園長先生から「今日は寒いですね」と言われたとき「そうですね本日は東京都下でもマイナス2度を記録し、低温注意報が出ました。ちなみに低温注意報とはぺらぺ〜ら」といつもの調子で5くらいをきっちり打ち返していたら、今までにない相手側のさざなみのような引きを感じた。

正解は「ええそうですね…」と微笑んで斜め下あたりに視線を落とすのがよしとされます。


実際にとあるミッション系幼稚園では、面接官が話を乗らせてご両親が「いや〜うまく答えられたなぁ〜受かったかも☆」って思った人は全員落とされるとかwww。誘いに乗らず自重する人が好まれるんだそう。意味が分からないけどね!
「おしゃべりクッキング」ではなく「クッキング」の心構えです

  1. 就職試験とは違うので、落とす質問には正攻法で答えるべし

幼稚園の試験でも聞かれます。「希望の方が多く全員お迎えすることはできないのですが、もし落ちたらどうされますか?」とか「他の園はうけてらっしゃいますか?」みたいな奴。会社の場合「御社が第一志望です!」って言えばいいし、「他にもうけてます」と揺さぶりをかけてもいいみたいですが、幼稚園の場合「こちら以外考えられず他を受けておりません」と言わないとダメのようです。まわりでは「第一志望です」と言った人ふくめ他のところを受けていることがバレると合格してない感じです。

んなこと言ったって素で他のところ受けてないわけ無いじゃんwwwばろすwwと思うけど、向こうも3歳そこらのこどもの合否なんて判断つかないので、とりあえず落とす理由をさがしている。「他のところを受けている方はそちらにご縁があるかもしれないので…」というのは割とどこにだしても文句を言われない理由になります。他にも「どんな子が合格するのですか?」という答えに公式には「保育を必要とするこどもです」と答える園も。これを文字通り「家庭に事情があって預からないといけない子を優先するの?」と考えてしまいがちだけど、単に建前で「入りたいという気持ちが強い(ように思われる)家庭の子を取りたい」ということだったりします。


いろんな人から「とにかく謙虚に謙虚に……」と500回くらい言われたアドバイスを元に頑張って得た教訓が上記の2つです。幼稚園にもソーシャル革命起きるべきと思った方、結構正解だと思う…私は思い切り長いものに巻かれたからあとは頑張って〜。