ちりとてちん

ちりとてちんのDVDが出るらしい。
しかもそれ、息子の誕生日が発売日らしい。
これは買うしかないでしょ、っていう神の啓示でしょー。


ちりとてちんに付いて思うこと。
「ドラマ的にありがちな人間関係の描写に終わらず多角的に描く」ということ。
これはリアルに生きる人たちの救済でもある。

例えば、A子とB子だって、A子は完璧なお嬢様でなんでも上手くいって、B子はずっとコンプレックスを感じている訳だけど、A子が失敗するところを描くにしても「ざまーみろー」という感じじゃなくて、田舎で天才とか美人とか言われてた子が都会に行って、自分は実は十人並みだなんて分かっちゃって、でも今までちやほやされ慣れてたから挫折に弱かったり努力ができなくなって、二十歳すぎればただの人、学生時代は地味だった子が努力していつのまにか追い越されてた、というリアル感と、そんなA子の成長と立場が逆転したB子の戸惑いなんかがこれから描かれそうで、そういう意味ではA子だったりB子だったりする自分の身につまされたりして、どっちも頑張れーという気分になるんだ。

あとは、正太郎おじいちゃんと正典さんは、分かりやすく「伝統を守るおじいちゃんと、それを捨て家族を選んだ息子との確執」として最初のストーリーでは描かれてた訳。んでおじいちゃんが亡くなるときに、仲直りしてめでたしめでたしだった。だが後に、同じくその場に居合わせた小次郎おじちゃん(正典の弟、おじいちゃんの次男)が語る。
「感動的な仲直りのシーンだったけど、その後父親は自分に声をかけることなく死んだ。やっぱり出来のいい兄のことばかりで自分は期待されなかった」と。現実世界でも、そういう、「気付いたらすごい脇役な上に大事なシーンで蚊帳の外で気まずい」ことほど嫌なことないよね。そんな自分に笑っちゃう、みたいな。ゆっても喧嘩してる方は主役でいいなみたいな。そんなおじちゃんのちょっとひねた気持ちも、師匠がいいこと言った!という救いがあったよね。

というわけで、毎朝15分、来月末までわたしのささやかな楽しみは続きます。

今はクライマックスにむけて、割とシリアスな物語運びだけれども、最後までにもう一度最初の頃のような笑いあふれる展開があればいいな〜と思います。

明日はスタパが四草さんだね。