NHKの道徳番組

私がヤングな頃、道徳の時間に見た番組といえば「さわやか三組」。
クラス内でいじめとかの問題が起こって、
「人の気持ちを考えよう!いじめダメゼッタイ」みたいな感じで終わる奴。
大体お題目だけっていうか、観念的っていうか、

「ま、それはそうなんだけどね!」

どまりでつっこんではこなかった。


最近の道徳の番組は、
「人としての正しい有り様を考える」
ではなくて、
「ルールやマナーとかいじめダメゼッタイ!を、人付き合いを円滑に進めるスキルとして提案」って感じなの。



一緒に遊んでるときに自分勝手におもちゃを取ってはいけないよっていうのを、さわやか三組なら、取られた人が傷ついた……なぜ?みたいなところから始まって、人の気持ちを考えれば自分勝手な振る舞いはできないよね。人の気持ちを考えたら「それ遊び終わったら貸して」っていえるよね。みたいな流れ。


最近の方は、自分勝手におもちゃを取られたらすごく怒られてなんか仲間はずれにあっちゃった、それって損だよね。そこで「貸して」っていうスキルを身につければ色々スムーズにいったよ!って感じで。「貸して、っていうスキル」はカードになってて色々ゲーム感覚。


具体的ですごくいいと思うんだけど、これ道徳か?っていう。
営業のサラリーマンとか非コミュの方とか大人にはいいと思うけど……。
前提がないよ。心の有り様っていう。あ、この意見じじいっぽい? だってさー。

こないだみたとき、
「教室で誰かが流行のギャグを言いました。みんな笑っていたんだけど、自分はつまらなかったので笑いませんでした。したら場の空気が悪くなりました。白い目で見られるしなんか居心地悪いなー」(細かいところは間違ってるかも。でもこんな流れ)

さあそんなときのスキルは?

「場を読んでもりあがってるときには乗っとく」

だった。ええええーーーーーー。
えー!!!!


そこは道徳的には、みんなの感受性の多様性を認め、そんな小さいことで仲間はずれとかはダメゼッタイ!では? てかそのスキルの提案はいじめにつながるだろ常識的に考えて。どうしようみんな頭が悪くなっちゃうよー。困った困った。