トイレにあるもの
tommy家(実家)では、父がロングタイムう○この癖があるので、デフォルトで本棚みたいなのがついてます。
その棚には時期によって色々あるんですが基本的には、
・十八史略(私の授業のテキスト。小さい赤文字の書き込みが泣ける)
・学士会報
・一日前の新聞
が揃っています。このトイレでもないと絶対落ち着いて読まないという見事なラインナップぶり。
それぞれ流し読みでは見逃していた事実が出した排泄物の代わりにすっと心に入ってきます。
そして今回の帰省で一番の発見は……
学士会報がえらい面白い! ということ。
http://www.gakushikai.or.jp/magazine/index.html
企業改革の現場から大学改革の現場へ
吉武 博通
(筑波大学副学長)
政界のスピード、ビジネスのスピード――情報通信省の必要性――
嶋 聡
(ソフトバンク社長室長・前衆議院議員)
脳と人間(夕食会講演)
茂木 健一郎
(ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー)
ミューズの学とフロネーシス――旧制高校の精神と自由七科の今日的可能性――
伊東 乾
(東京大学大学院情報学環准教授)
貧困の実相
湯浅 誠
(NPO法人自立生活サポートセンター)
シミュレーション文化の胎動
佐藤 哲也
(海洋研究開発機構地球シュミレータセンター長)
地震予知研究の歴史と現状(夕食会講演)
上田 誠也
(日本学士院会員・東京大学名誉教授)
「進化」とは何か――宇宙、生命、社会の場所――
杉本 大一郎
(東京大学名誉教授・放送大学教授〔講演当時〕
歴史的景観保全と建築家――東京大学本郷キャンパスの景観について(3)――
三船 康道
(ジェネスプランニング(株)代表取締役)
最後の帝大卒業生の雑感・二題
――昔の台北帝国大学のこと、そうして今日の台湾所有の京都の学生寮・光華寮のこと――
小田 滋
(日本学士院会員・東北大学名誉教授・弁護士)
朝河史学を読む――日本史の三大革命と天皇制――(午餐会講演)
矢吹 晋
(横浜市立大学名誉教授・朝河貫一顕彰協会代表理事)
小林秀雄と伝統への意思
中島 岳志
(北海道大学公共政策大学院准教授)
究極の生活習慣病・メタボリックシンドロームと脂肪細胞
松澤 佑次
(財団法人住友病院長)
スピリチュアリティ・ブームと下流化
櫻井 義秀
(北海道大学大学院文学研究科教授)
◎七大学の西洋館?京都大学に残るスパニッシュ様式の建物
藤森 照信
(東京大学生産技術研究所教授)
◆ドクター大鐘の診療室 [ケース1] 不明熱はあり得ない?
大鐘 稔彦
(南あわじ市国民健康保険阿那賀診療所院長)
美術館だより(金沢21世紀美術館)
衰 豊
(サザビーズ北米本社副社長・金沢21世紀美術館特任館長・大阪市立美術館名誉館長)
面白そうでしょう? あまり面白かったからトイレから居間に持って来ていやがられたくらい!
自然科学から美術、さらに人気の茂木健まで勢揃い。なんつーかオールジャンル過ぎる。
特に面白かったのは、茂木健と、スピリチュアルと下流の人と、小林秀雄と伝統の人と、京都大学の建築の人。
なにがっていうと、商業誌では書かないだろう痛烈な批判を混ぜた文章がすかっとするところ!
頭のいい人が歯に衣着せず間違ってることとかをばっさり切ってる身もふたもない爽快感!
やっぱ、売り上げとか気にしなくて良かったり、どうせ沢山の人見てないから批判を気にしなくて良かったりするところがこのトーンを生み出してるんだろね。B5版の雑誌の中では中央公論に似てる。どうだろう、編集の人、それぞれ担当の著者にアグレッシブになってもらうようにけしかけては……?
でもだたで貰える雑誌と売れる雑誌ってやっぱ方向性が違うんだよね。同じ位質が高かったとしても……。これ不思議なとこ!