やなぎみわ マイ・グランドマザーズ見てきた

写真美術館でやっていたので、これは見なきゃ嘘だぜ☆と思いながら見てきた!


パンフレットなら怒られないの?


これがあたしが一番好きな作品でした。メキシコの占い師の老婆。

やなぎみわはエレベーターガールより老婆のやつのが面白い。

あたしなんかイケシャーシャーとガーリーとか言い張ってるのって、結局がーリー的なものでギリギリ引っ張ってある日を境に老婆であるような進化を遂げたくてやってるようなものだからね。

成熟した女性のようなものってさあ〜なんだろう、このまま一生体験することなく死ぬのかな。ま来世に期待だな。しょうがないから。

作品は、一般公募で集まった女性に、「どういう風な老婆になりたいか?」をヒアリングしてそれを映像として作りこんでいったものだそう。だからすべての老婆は実在する人の特殊メイクであるという。

すでに設定として面白いのはそうなんだけど、そこだけではなくて作品自体の美しさ(発色現像方式印画ってどんなのー?id:osae1125よ)がすばらしくて。鮮やかで、人工的で。窓の外に写り込む遠景が、想像の近未来、平行した世界、終末的、楽園的etcetc……。

悪い夢を見ているようで美しい。


やなぎさんが小冊子で語っているんだけど、ポスターにもなっているおばあちゃんがハーレーでかっとばしているのは20代の女性の想像なんだって。で、やはり若い人のものは、非現実的にポジティブなんだと。それが年をとってくるとネガティブな面も受け入れられるようになってくるんだって。想像の姿に。まあ20代とかって、想像できないっていうのもあるけど、多分単純に怖いんだろうな。だからポジティブにならざるを得ないんだろうな。あたしもそうだけど!
まだまだいろんなことに心がざわつくし、まだ親が先に死ぬことすら事実として受け入れられていないのに、自分がだなんて……。

そんな恐怖や焦燥感を超えて、超えられたら、どんな風に老いとか死を受け入れられるのかなとか。それぞれの作品を見ていくと、他人のそういう部分まで透けて見えてきて。超楽観的な人や、恐れの中にいる人、自然のまま受け入れられている人ナドナド。

10日までだから見たい人はダッシュですぞー。