業の深い雑誌ばかり

ふと、思い出したんだけど、先日女性誌(ボアオかバイラ)を読んでいたら白黒ページに林真理子がコメント寄せていた。
そしてその文章に添えられた彼女の写真のキャプションは「美人女優がよくやっているセンターパーツにしてみました」だってさー。

説明すると、センターパーツとは中分けワンレンの髪型であり、分かりやすくいうと今の中谷美紀

もちろんその写真はインタビュー中になんのきなしに撮られたスナップで、林氏が万全を期してとったプロフィール写真や雑誌のグラビアとは違う、ありのままの林氏の姿を映している。

もしかすると編集者がとってもいぢわるさんだったのかもしれないけど、「この人意外と本気なのだなあ」と思ったのだった。

小説を書く女はだいたいいくつになってもどんな容姿でも女を降りたくない人が多い気がするなあ。こないだも彼女、ハセキョーとの対談で「あなたみたいなキレイな人と並んで比べられたら……」とか「私と違って顔も小さくてスタイルが……」などと発言していて、ある意味誰ももうそういう目ではみないだろうに「意外と本気だなあ」とびっくりしたことを連鎖的に思い出した。

昨日はSPA!を買い、今日は「新潮45」を読んだ。「新潮45」の名物女編集長を実は結構尊敬している……。この人はすごい。人間のどろどろした部分をいやらしいおばさんのイヤミや嫉妬なんかでオブラートに包むことなく、かといって低俗なオッサン性にまみれることなく、硬派に全面に押し出していて、女性自身やらセブンやら週刊ポストや宝石のうすっぺらさを通り越して非常にもう魂の高潔な次元にまで行き着いている平成のカストリ雑誌を作り上げている。

編集長と岩井志麻子氏や西原理恵子氏との鼎談などめまいがするようなんだけど、おばさんでもおっさんでもない性を超えた低俗雑誌という唯一孤高のポジションをキープしてほしいものだ。