サブカルと渋谷系とLOHAS

昨日読んだ活字。

東京大学「80年代地下文化論」東京大学「80年代地下文化論」講義
http://www.brutusonline.com/casa/index.jsp
・適当論 高田純次
文藝春秋


1冊目面白かった。
LOHASの雑誌を作っていて思ったのが、なぜかかかわる人全てが80年代に地下で活躍していた人たちだったりして、一部から「80年代サブカル人脈救済雑誌」と言われるのがなんでだろうかと考えていた。かつて、やんちゃして、自然を破壊しまくった人たちの悔い改めの概念なんですかね、LOHASとかスローライフって。

今40才になりそうな人たちと、20代半ばの人がなぜ、カルチャー面で話が合うのか!?が疑問でもあったのですが、たぶん、中沢新一佐藤チカとかその辺(20代半ばにはリアルタイムじゃない人)→ヒステリックグラマー藤原ヒロシとかその辺→渋谷系とかその辺という流れの上で、最後の渋谷系に大きく影響されたのが20代半ばの若者、という接点な気がする。20代半ばの若者は、サブカルを勉強してしまった最後の代って感じする。
クラブだって、ピテカンというのやらツバキハウスなんてもちろん既になかったけど、今みたいにギャル中心とか、ジャンルがゆるくなったオオバコのアゲハとかとはなんか違う、当時の残り香みたいなイベントが、「イエロー」とか「ウェブ」とか「ファイ」とかでは開催されていたように思います。

90年代後半くらいから、それまであった文化的断層っていうのが無くなってきたような気がします。おしゃれ志向の人は変な形をしたワンピースを買い、モテそうもない髪形をしてクラブに通い、ギャル(コンサバ含む)をバカにするし、もちろん逆差別もひどかったし、雑誌も完全にすみ分けてました。今は「アゲハ」にはギャルもいれば、おしゃれ姉さんもいるって感じで。なぜかと思えば、その文化を作るべきアイコンがないからのような気もする。音楽や文学とか。情報がすごい量で平等に手に入るから、割とみんな洗練されてきてて。コンサバギャルは、マイラバ聞いてて、ギャルはアムロ聞いてて、おしゃれ系はフリーソウル系コンピやジャズトロニック聞く、みたいな分かりやすさはないよね。

*1

*1:m-floとか断層が無くなった文化がら生まれた人たちの象徴って感じです。