あの人は本物の貴婦人よ!

言われてみたい!

芸術新潮を意識したと思われる「文芸春秋」の臨時増刊号。

文藝春秋4月臨時増刊号 ニッポン再発見 特集 もうひとつの京都


「title」とか「CREA」もそうなんだが、あの惜しい感じの写真がいつも気になる。
内容は京都目当てで買ったんだけど、「アメリカで日本の美に出会う」がいちばん面白かった。
昨今の若冲ブームを牽引した「バークコレクション」と「プライスコレクション」の両名の話なども。アメリカ人の言語化に対する執着心と日本人の「曖昧」な感受性の豊かさなど。美術は、蒐集家は、やっぱり金持ちにしかなれないものだなあ。

バークさんの話。
「日本の古美術商を紹介してください」と言われ、何件か紹介した。すると、その美術商たちが「あの方は貴婦人だ」と言う。なぜならいっさい値切らないから。こうやって美術商は、いいものが手に入ったら、まず値切らない人のところへ持って行く。結果、いいものが集まる、と。


き…ふ…じん……。言われてみたい!

ベネッセアートサイトもそうだけれど、芸術に関するある類いの事柄は、志のあるお金持ちにしか出来ないと。純粋に羨ましいとこそ思え、世の中不公平だなとか思う余地がない。頑張ってほしい。そしていいものをどんどん私たちに見せてほしい。