伝統技術として保護される編集技術

前雑誌の編集をしていたときに、入稿がDTPじゃなくて指定での入稿……文字のフォントとか色すらもCMYKでしているという前時代の様式美すらする手法でやっていたんだけど、先輩から「これを極めればいつか人間国宝になれる」と冗談を言われていたんだけど、そのやり方を守る理由が「文字のツメとかフォントの読みやすさなどがどうしてもDTPではでない」等の、ビジネスとしてより完全に手仕事の美しさという話になっていて、それはそれで嫌いじゃないんだけど、ここ会社ですよねとかうっすら思い、まあ、これは本当にいつかアレだな…と思ったのでした。

紙媒体が詰んでいるからといって、ここ10年くらい職業編集の人がウェブ媒体にうつして活動しているんだけど、成功している人はネットで求められる情報やウェブ文化に詳しかったり向いている人なわけで、だれでも「紙でがんばれていた人がウェブで頑張れるわけではない」という事実に直面する。

ちょい悪の編集長が、ネットでLEONみたいなことする!とかってダメだったんだけど、それと同じようなプロジェクトを数件見聞きするんだけど、今までブランドのパーティに行ってお金引っ張ってきて顔出しで遊んで実作業は若い子○投げみたいなクラスの人が来ても……なんだろう、その人は雑誌で当てたかもしれないけど、そこと同じような題材だとしてもウェブで当たるのは違うんだよね。飲食店で当てた人が野球選手目指すみたいな……? んで「紙と違ってウェブの編集はクオリティが低い」とか軽く馬鹿にしかかるけど、そのこだわり求められてないだけだから〜みたいな〜

あとは紙媒体の編集に対する報酬とウェブ編集の報酬(経費の使い方も含めて)も違いすぎる、これは前者が無駄遣いしているからかウェブ自体の収益の上がるモデルがあれなのか知らんけど。なのでちょい悪みたいな人は当たり前のようにプロカメラマン使うデザイン事務所に○投げする、手を動かさない、で経費が膨らんで詰む、という。

エンタメ界はまあでも質が違おうと雑誌でもウェブでも知ったこっちゃないけど、あたしの愛するご本とかはDOなるんだろう……普通に規模が超縮小して、漫画と書籍だけの業界となるな。明治のときみたいにお金関係ナシで情熱に溢れたやる気に溢れる人が一から作り直したらいい。それか…あれだな国の助成金とか入るレベルだな。そんでやっぱり……技術はこけし職人とかみたいに人間国宝とかで保護される!